胞子培養の成功率は胞子の状態や管理する環境により大きく変わります。
一概に何%と言い切ることはできませんが、ここでは胞子培養に成功率を上げる方法をまとめます。
ビカクシダの胞子培養 成功例
胞子培養ではうまくいけば1ml程度の胞子から、100株〜200株以上取ることも可能です。
ビカクシダの胞子培養 失敗例
・前葉体が出ない
・前葉体が出たけど大きくならず枯れた
・乾燥して枯れてしまった
・カビやコケに覆い尽くされて諦めた
前葉体が出ないのはなぜ?
胞子の乾燥状態によって前葉体の出方が変わります。
胞子は胞子嚢というドーナツ状の袋の中に包まれています。
これが乾燥することによって弾けて飛び、胞子をばら撒きます。
胞子はしっかり乾燥させることで、発芽率が高まるんですね。
前葉体が出ないのは胞子の乾燥が足りなかった可能性が考えられます。
前葉体が出たけど大きくならず枯れた
前葉体が出る前に枯れてしまった場合は肥料不足の可能性があります。
用土中の肥料が少ない場合、前葉体が大きくならず、成長が止まる可能性があります。
小さく繊細な時期をできるだけ早く抜け出すためにも、肥料を与えて早く大きくするのは有効な手段です。
他にもライトが弱い、室温が寒いといった外的要因が重なると、前葉体は大きくなりません。
乾燥して枯れてしまった
胞子培養はプラ容器などにフタをして湿度の高い状態を常にキープする必要があります。
蓋に隙間が開いていたり、密閉用のラップが外れていたりすると乾燥がはじまります。
特に胞子培養は毎日こまめに確認するという人も少ないと思いますので、気づいたら乾燥してたということもありえます。
カビやコケに覆い尽くされて諦めた
気づいたら白カビやコケに覆い尽くされてしまうことも多々あります。
コケは水分量と光量が多いと発生します。
コケは発生している箇所をピンセットで取り除いてあげれば大丈夫です。
あまりにも多い場合は苗床ごと交換してあげるといいでしょう。
白カビはどこからでも混入しますが、対処法を知っていれば経験上そこまで怖いものではありません。
・新鮮な胞子を乾燥状態にしてから蒔く
・苗床の肥料が大事
・カビやコケの対処法
などを事前に知っておけば胞子培養から大きなビカクシダを育てていける確率は上がっていきます。