胞子培養で育てたビカクシダの特徴は?

胞子培養でビカクシダを育てると面白いことが起こります。

それは全く同じ環境で育てても全く同じ株にはならないということです。

ポテンシャルの高い株を選抜できる

胞子培養中のビカクシダ(コウモリラン)ワイルドキャットwildcat

同じ環境で育てた株でも、早く成長するものと、成長が遅く弱々しい株が出てきます。

健康で丈夫な株を選抜することによってポテンシャルの高い株を選んで育てることができます。

野菜を育てる際に「間引き」をしますが、それと同じ様に有望な株を選抜することができるのが胞子培養のメリットです。

同じビカクシダでも株姿に違った特徴がでる

胞子培養で育てたリドレイ。左は胞子葉が丸みを持って広がっている。右は細い二又に尖って分かれている。

突然変異が起こることがある

同じ環境で育てても全く同じ「形」になりません。

胞子葉が胞子葉が真っ直ぐ伸びるはずの品種で、捻れるものが出てきたり。

大きくなる品種なのに小さくまとまる、いわゆる「ドワーフ」と呼ばれるものが出てきたりします。

品種同士で交配し2種類の特徴を持ったビカクシダを生み出せる

胞子培養することで2つのビカクシダの特徴を持ったビカクシダを生み出すことができます。

ビカクシダエラワンの板付け

画像はエラワン(マダガスカリエンセ×アンゴレンセ)です。

貯水葉はマダガスカリエンセ、胞子葉はアンゴレンセの特徴を持った品種です。

 

このように「自分が好きな特徴を持った理想のビカクシダ」を作ることができるのが、胞子培養の面白いポイントだと思います。

かけ合わせたものをさらにかけ合わせてどんどん理想に近づけていく人もいます。

新しい品種を生み出し新種として販売することを生業にしているブリーダーさんもいます。