胞子培養ビカクシダの鉢上げ・板付けのタイミングどうしてる?

鉢上げのタイミングってどうしてますか?

・胞子培養しているビカクシダがだんだん大きくなり葉がプラケースに頭をぶつけ始めた時

・隣の個体に葉が覆いかぶさってしまった時

・葉に厚みと濃い緑になって3枚目の葉が出て来た時

胞子葉からでる個体もあるし、貯水葉から展開する個体もある。

 

「鉢上げのタイミングっていつがベストなんや?鉢上げっていつからしてええんや?」

 

私はビカクが「環境の変化に耐えられる体力がついた時」だと思っています。

その目安として「根っこ」の生育を見るのは重要だと思っています。

そもそもなぜ鉢上げをする必要があるのか?

鉢上げはビカクの「根の成長」を促すために必要な工程だと思っています。

ビカクシダは成長するにつれて根を張り、栄養を吸収します。

でも小さな容器にぎゅっと詰め込まれていたり、となりの株と根が常に触れ合っている状態だと、それ以上広がることができなくなるんですね。

栄養不足して、根詰まりを起こす。

小さい中はいいのですが、大きくなるにつれてぎゅうぎゅう詰めのケースの中では根が呼吸しずらくなり、根腐れを起こしやすくなります。

そこで 鉢上げをすることで、根が自由に広がりビカクに無駄なストレスをかけず健康に成長できる環境を作れます。

胞子培養ビカクシダを鉢上げするタイミングは?

鉢上げするタイミングは、

・根がしっかり生えてきたら

を目安にしていくと失敗しづらいと経験からも思います。

 

鉢上げのタイミングになぜ神経をこんなに使う必要があるのか?といえば、植物にとって引っ越しは相当根にストレスがかかるから。

だとすると貧弱な根の状態で環境を変えると、株に大きなストレスがかかってしまうこともあるでしょう。

株へのダメージをできるだけ減らす = 根を健全に育てて、しっかり張っている株を鉢上げする

というのが失敗が少ないタイミングとなるのではないでしょうか。

 

ただ根っこって上から見えるものではないですよね。

簡単な目安としては、培養中のケースのフタに頭をごっつんこする葉っぱが勢いよく育っているなら、根もそれなりに順調に育っている可能性が高いので鉢上げしちゃっても大丈夫だと思います。

鉢上げ・板付けに適した時期・温度は?

あくまで目安ですが、室温が15℃以上あれば鉢上げや板付けをしてもダメージはさほど受けません。

逆に15℃を下回る寒い時期(12〜3月)は株にダメージがいき、最悪の場合枯れ込んでしまうこともあります。

もし鉢上げや板付けをするなら温かい時期が無難です。

【実験】いろんなタイミングで鉢上げしてみた。

実際にまだ小さい株から、大きくなった株まで色々鉢上げしてみました。

 

例えばこのくらいの株。

葉っぱの直径は4cmくらい。

かなり小さいですし葉も根もまだひょろひょろで少ない状態です。

でも実はこのくらいの大きさで鉢上げしても個体そのもののポテンシャルが高ければ(周りの株とくらべて成長が早く大きい個体なら)普通に成長して大きく育っていきます。

リドレイを10株くらいこのくらいで鉢上げ枯れることなく板付けまでいけました。

いやー、植物って生命力たけえですね。

左は順調に育っていった株。

右は途中で調子を崩してしまった株。

個体によっては同じ環境でも調子を崩してしまうものもあります。

強い株、弱い株がありますが、早いうちから周りと比べてぐんぐん伸びている株は強い株である可能性が高いと感じます。

小さな株ほど乾燥に要注意

ただし小さい株ほど「乾燥に弱い」ので鉢上げしても湿度の高い環境で、絶対に乾燥させないように育てなければいけません。

ある程度の大きさになればそこまで乾燥に神経質にならなくて良いので、そういう意味ではある程度大きくなってから鉢上げした方が後の管理は楽になりますね。

 

ケースの頭をごっつんこしてたので、鉢上げした株

天井が空いているプラコップの中で育てていますが、水苔が湿っていれば問題なく育ちます。

鉢上げしたビカクシダを板付けするタイミング?

こちらも「根っこ」を基準にするとよいかと思います。

鉢上げしてから1〜2ヶ月育てて、鉢から根っこがはみ出すくらいになってたら十分でしょう。

問題なく鉢上げできます。

 

実験で先ほどの「小さな状態から鉢上げした株」で試しにいきなり板付けしてみたのですが、乾燥さえさせなければそのまま大きくなっていきました。

ビカクシダは想像以上に生命力が高いので、鉢上げして根っこを育てて、丈夫な状態で板付けすれば健全に育つ可能性は高いですね。

まだ子どもの株ほど乾燥させないように面倒は見てあげないといけないので、それが面倒な場合はできるだけ大きくしてから鉢上げや板付けを行ってみて下さい。

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