ビカクシダの胞子培養で肥料を添加する場合、一般的には化学肥料を使うと思う。
化学肥料使いやすいし、吸収しやすく即効性もある。カビも生えにくい。
ただ即効性はあるけど「ずっと効く」わけではないので、定期的に添加が必要になってくる。
胞子培養においてこまめな管理ほどめんどくさいものはない。
できれば大きくなるまで放置で完了する環境がいい。
そんな願望から思いついたのが、緩効性の有機肥料でゆっくり土の中に溶け出していくものを使い、頻繁に肥料をやらなくて済む胞子管理。
もしそれが可能ならずぼらな自分にはぴったりの方法だ。
でも堆肥系の肥料を湿度が高く密閉された空間に入れると、当然カビまみれになる。
最初に実験してみたとき、蒔き床が一面カビに覆われた。たった2〜3日で。
胞子培養に堆肥系の肥料は使えないのか?
半ば諦めつつやってみたのが、肥料を撒いたあとにベンレートをシュッシュするという方法。
実際にやってみるとカビは生えてこなかった。
事前にカビの根源を消し去っておくことで、カビの発生を防ぐ事ができた。
これによってビカクシダの胞子培養でも堆肥系の肥料を使えるようになり、途中で肥料を定期的に添加することなくしっかり鉢上げできる大きさまで育つように。
有機系肥料を使用する場合は「細かくて乾燥している」ものがおすすめ。
さすがに鶏糞や牛糞をかたまりのまま容器の中に入れたらがっつりカビる。何よりめちゃくちゃ臭い。
使うなら植物性の堆肥がおすすめ。
よくばらずに、少量をぱらぱらとまくくらいならベンレートしておけばカビは生えてこない。