最近ビカクシダの板付でチリ産の水苔を使ってみましたので、使ってみてわかったメリットとデメリットを紹介していきます。
水苔は産地が中国、ニュージーランド、チリ、そして日本とおおまかに4種類くらい出てると思います。
「一体どれを使ったらいいの…?」って僕自身迷った経験があります。
ビカクシダって高価な植物なので変な水苔使った結果「枯れたらどうしよう…」って心配もありますよね。
なので、今回から各水苔の特徴や適した使い方について取り上げていこうと思います。
全部一気に紹介するとかなり長くなるので、今回はまずチリ産から「結局どうなの?良いの?」というところを実際に使ってみてわかったメリット・デメリットを紹介していきます。
チリ産水苔を使ってみた経緯
おそらくニュージーランド産が良いよ!ってネットの情報で知ったけど、「結構値段するな…」って迷う人が多いんじゃないでしょうか?
私も最初はニュージーランド産を使っていたのですが「もっと安く済ませられないかな?」って思い経って使い始めたのがチリ産です。
使ってみてわかったのですが、ちゃんと元気に育ちますしコスパ以外にも、意外なメリットがありましたのでまとめていきます。
チリ産水苔を使って育てているビカクシダの生育状況
ステマリア
最初は葉が2枚だったのですが、順調に育って3ヶ月後には4枚に。
さらに成長点からは新しい葉が出てきており、問題なく順調に育っているのがわかります。
ビフルカツム
最初は外套葉もなく、葉が数枚だったのですが、半年経った今では胞子葉が大量に。
そこら中から葉が出て、クランプ状になっています。
また外套葉もきれいに育ってすでに水苔の表面積の殆どを覆ってしまいました。
ネザーランド
最初は垂れ下がる葉が3枚程度でしたが、半年もすると葉が8枚になり、上向きに迫力のある胞子葉が育ちました。
クランプも作ってさらにたくさんの葉が出てくるでしょう。
アルシコルネ(アルキコルネ)
こちらも最初は3枚程度の胞子葉が出ていたのですが、現在は7枚に。
ピンと上向きの葉も出てきており、インテリアとしてかなり満足感を高めてくれています。
ここから外套葉が出て育つのが楽しみです。
チリ産水苔の特徴
長さは短め
ニュージーランド産に比べると一本一本が短めです。
私が買ったものは10センチ前後の水苔が大半をしめており、長くても15センチくらいです。
20センチ超えは稀ですw
後述しますがこの特徴が板付けの難易度をちょっくら上げてくるんですよね。
乾きやすい
これはメリットにもデメリットにもなりますが、ニュージーランド産と比べると乾きやすいです。
時期にもよりますが、室内だいたい4日もすれば表面はカリッとしてきます。5日立つと仲間でカリカリというイメージ。
ただ乾湿の差はつくので、生育には良い影響を与えたりします。
結構水苔以外も混入してくる
結構異物が入ってますw
松の葉だったり、枝だったりが多く、さらに細かいボロボロとして水苔も多いです。
ちょっとめんどうですがまずはこれらを取り除いて、その後一度ふるいにかけて小さな水苔を落としてから使うのをおすすめします。
色は赤め
色は赤茶色で美しいです。板付けした水やりをしているうちに表面がきれいな緑に染まっていきますよ。
ビカクシダを育てているはずなのに、苔も育っていく過程も気づいたら楽しんじゃってたりします。
チリ産水苔のメリット・デメリット
上記のようにチリ産水苔でも、ちゃんと育ちますのでご安心ください。
ただ実際に使ってみて感じたメリット・デメリットどちらもありますので、こちらにまとめていきます。
メリット
・コスパがとにかく良い
・元気に育つ
・乾きやすい
まずチリ産は安いのが魅力的です。
ニュージーランド産が150g 1500円前後
チリさんが150g 800円前後
といった相場。
(※もちろんピンからキリまであり、相場も変化します)
なのでちょっとでも節約したい、まずお試しで水苔で育成してみたいという方には手に入れやすいです。
ビカクシダが育つか?といったら先程お見せした写真のようにちゃんと育ちます。
また乾きやすいので、乾湿の差がでて根っこが伸びようと努力します。
つまり健康な株に育つというメリットもあるということ。
↓ただなんでも一長一短あるように、乾燥しやすいことで人によっては逆デメリットにもなりえます。
デメリット
・水やり頻度は増える
・もろい。ボロボロっと落ちてくる
乾燥しやすいということは、水やりの頻度が増えるということです。
特に「たくさん植物を育てている人」なら共感できると思いますが、5日に1回が、4日に1回になるだけでかなりお世話の手間が増えて大変になるものです。
個人的にはできるだけ放置で元気に育ってくれた方が嬉しいので(なんという怠惰な…笑)、これ以上増えたらお世話に時間が取られすぎるかもという恐怖があります。
また結構ボロボロとくずれてくるので、初心者が最初に板付けするのは難しいかもしれません。
あと枝とか松の葉っぱみたいな混入物が多くて、ビカクシダを育ててたと思ったら、小さなナゾの草(多分松系の植物)が育ってるみたいなこともたまにありますw
チリ産水苔の使い方・管理方法
水苔の戻し方
戻し方は、まずビニール袋に水苔入れて、水を入れます。
水はびちゃびちゃに含ませ過ぎず、固く絞った雑巾ぐらいの水量(力強くぎゅっとしても水がほんのわずかしか滴らないくらい)がおすすめです。
入れすぎちゃってもぎゅっと握って絞ってあげれば大丈夫ですので大雑把にまずは水を入れて、適量になるまで絞ってあげましょう。
1日放置したら戻ってるので板付けに使えます。
板付けのコツ
もったいぶらずたっぷり使うと板付けしやすいです。
一本一本が短い、ボロボロ落ちてくるので大量使いして、大きな塊を重ねていくイメージで使いましょう。
その後の管理は水苔の表面がカサっとしたらシャワーでジョバーっと水をあげます。
ざっと水をかけるだけだと表面だけが湿った状態になりますので、仲間で水分が行き届くようにしばらく水をかけ続けてあげましょう。
水を張った容器にぷかぷか30分ほど浮かせておき、水を吸わせる方法でもOKです。
保存方法
袋やボックスに入れて乾燥したまま保存しておきます。
100均の透明ボックスに入れて管理しておりますが、今のところ虫が湧いたり湿気ったりせずきれいなまま保存ができています。
使う時になったら必要量を袋にいれて戻す感じでOKです。
まとめ
ニュージーランド産を使ってみて慣れた人なら余裕で使いこなせるし、コスパも良いのでおすすめです。
ただニュージーランド産の使いやすさを体験してからだと、板付けのしづらさにストレスがあるかもしれないので笑、コスパをどうしても抑えたい!って時はおすすめです。
初心者の方には向いてないか?と言われれば全然そんなこともありません。
ちゃんと育つし、ちゃんと板付けもできますので、迷ったあげく結局コスパ重視でチリ産にしましたでも全然良いと思います。
そこはお財布事情との相談ですね。
僕はチリ産に慣れてきたのでがんがん使っていて、逆にこのちょっと癖のある水苔を扱っている瞬間が楽しいので、そういう生育と関係ない理由でも愛用してます。
(かっこいいけど乗りにくいバイクや車に乗る理由に通づるかも。笑)
チリ産水苔、安心して使ってみてください。