
見てくれよこのアンディナムの前葉体。

嘘だと思うだろ?1年間この状態のままなんだぜ。
最初は調子よく前葉体がでてくれたのですが、いきなりぴたっと成長が止まってしまいました。
こちらのSnow Queenは2年間この状態。

タッパーがびっしり前葉体で埋まってるのに胞子体が一個も出ない。
水も適度にかけているのに。
「どう゛じでだよお゛お゛おおおおおおおお!!」
ってなった時、僕はなんらかの”刺激”を与えて前葉体くんにスイッチを入れてあげるという考え方を実践しています。
前葉体に何らかの刺激を与えてスイッチを入れる
前葉体成長が止まってしまったり、一向に受精しないときは何かでスイッチを入れる必要があります。
「この前まで順調に育っていたのに、最近はまったく変化がない!」って状態になったら放置してても進展ないことが多いからです。
どんな時にどんなことをすれば、再び動き出して受精するのか?
今までやってみてうまくいった方法をまとめておきます。
スペーシングする(環境変化による刺激)
冒頭で見たアンディナムの胞子を見てみましょう。

「お前は苔か」ってくらい前葉体が細かいですよね。
お互いの距離が近すぎ。おまけに密度が濃すぎて栄養を奪い合っている状態。
胞子の量をスペースに対して撒きすぎちゃった場合によく起こります。
こういうときはスペーシングすれば再び動き出します。
スペーシングして1ヶ月後

明らかなに大きくなりました。
苔でなく立派な前葉体に。
Snow Queenもスペーシングしたら2ヶ月後くらいには胞子体がちゃんと出ました。


前葉体が小ぶりで密集しすぎている場合は進展する可能性があるのでやってみてください。
水をかける(水分による刺激)
ずっと密閉容器に放置していると容器の中で水分が動かず、受精が促されにくくなります。
シダ植物って雨の日に受精が始まることが多くて、雨粒を擬似的に落として上げると受精のスイッチになります。
胞子を播いて以来水やりをしていないという場合は、霧吹きやスポイトで擬似的な雨(水分)を与えてあげてみると動き出す可能性があります。

よくタッパーの縁の方だけやたら受精しているのは、水滴が壁を伝って落ちてくるからだと思います。そこだけ唯一水が勝手に動いてるからですね。
蓋をとんとんとんと叩いて水滴を落としてあげると受精を促せたりもしますよ。
肥料を与える(栄養による刺激)
単なる土壌に肥料不足の可能性もあります。
液体肥料を薄めて霧吹きしてあげると再び動き出すこともあります。
スペーシングと原理は似ていますが、あまり栄養が入っていない土を使う場合や、1〜2年に土を変えてない状態だと、栄養が変異したり枯渇している可能性もある。
新しい容器に栄養の入っている土を入れて、その上に載せ替えてあげるのもスイッチになります。
室温を高める(温度による刺激)
冬場に撒いた胞子によくあるのですが、3ヶ月ほど経ってもまったく前葉体が出てこないことがあります。
「これは終わったか?」と思い、そのまま放置してたら春頃になんかしらんけど前葉体もりもりになってた!ってことが結構あります。
温度がスイッチになってもりもりすることもあるので特に冬に寒い部屋で管理していて、成長止まっちゃった。そもそも前葉体が出ないって場合は20度以上の温かいところで管理してあげると盛り返してくることもあるので、特に冬は気温を疑っておくとよいかと思います。