マダガスカリエンセ(P. madagascariense)の育成・成長レポート

マダガスカリエンセを本で調べたり、ネットの情報を見ると

とにかく「難しい品種だ」ということが書かれている。

でも僕が実際に育ててみて感じたことは、言われているほど繊細でも弱くもない。むしろ力強さすら感じるということだった。

今回、マダガスカリエンセを胞子から大きくし、また胞子を採取するところまで育ててみました。

意外と強い品種だと思ったので、もし育ててみたいけど尻込みしちゃってるという人がいれば少し勇気を出すきっかけになったら幸いです。

P. madagascariense(マダガスカリエンセ)とは?

P. madagascariense(マダガスカリエンセ)はビカクシダの原種のひとつで、名前の通りマダガスカル島の北部から東海岸にかけて自生するビカクシダです。

マダガスカリエンセの自生地
<strong>マダガスカリエンセの特徴まとめ</strong>

栽培難易度:ウィリンキーやビフルカツムを枯らさず育てられる人なら大丈夫な程度。

適温範囲:15〜28℃くらいが動く範囲。熱すぎ、寒すぎは苦手だが、寒さには特に強さを見せた。

湿度:高めるとつややかな貯水葉を展開する。しかし40%程度でも全然育つ。

成長速度:生育期は意外と旺盛。

肥料:クラウンを作らないので、あらかじめ緩効性肥料を水苔内に含ませておくと成長増。

入手難易度:園芸店ではあまり見ない。フリマサイトではよく見る。

標高の高い場所に自生しているため、マダガスカル島の中でも”比較的涼しい”場所で自生しています。

日本のどちゃくそ暑い真夏は苦手みたいで、この時期によく暑さと蒸れで調子を崩します。

涼しい環境、湿度の高い環境を用意しなくてはいけないのがマダガスカリエンセの栽培の難しいところとよく言われます。

特徴はなんと言っても、まさにビザールプランツ的な見た目が魅力的な”貯水葉”。

現地では貯水葉の隙間にアリを住まわせて、有機物を運んでもらい共生しているらしい。

(ただこれはネットの情報で実際に見たことがないので自分の目でいつか確かめたいと思っている)

胞子体

胞子を巻いてから1ヶ月以内に前葉体がではじめて、3〜6ヶ月目もあれば十分に受精可能です。

めちゃくちゃ増えます。

マダガスカリエンセの胞子体

最初から丸い葉が出るわけでなく、他のビカクシダ同様双葉が出ます。

スペーシング

双葉が出揃ったあと、マダガスカリエンセの特徴的な丸い葉が生えてきます。

貯水葉から先に出て、何度か重なったあとに胞子葉が出てくることが多いです。

リドレイ、コロナリウム、マダガスカリエンセは最初に横に広がる貯水葉から出るので、胞子培養ではスペースの確保が結構大変な品種です。

鉢上げから2ヶ月

マダガスカリエンセの板付け

ここからは毎日サイズが大きくなり、すごいスピードで貯水葉を展開していきます。

高湿度の環境が好きですが、蒸れで枯れ込んだりと夏バテを起こしやすいので風をしっかり当ててました。

水と湿度は高めにキープすると年中つややかです。

3ヶ月後

3枚目からマダガスカリエンセらしい、あの見慣れた凹凸がユニークな貯水葉が出てきました。

これはかっこいい。

次は胞子葉が出たら更新します。

脇から子株がどんどん出てきます。

寒さと乾燥に弱いらしいので日本の冬にどれくらい耐えるか今年は観察してみます。

胞子葉が出る

ついに胞子葉がでてきました。

貯水葉の山嶺?に走る黒い葉脈が美しいですね。

胞子葉が大きくなり、胞子がつく

マダガスカリエンセの親株

胞子葉が大きくなり胞子がついたことで成熟したマダガスカリエンセになりました。

胞子は頬っておくとリドレイのようにボトッ!と落ちるタイプなので、胞子がついてある程度経ったら胞子を削って採取するか、胞子葉ごと切り落とすかしてあげましょう。

育ててみて感じた「難しさ」について

マダガスカリエンセを実際に育ててみて感じたことは、「本やネットで言われているほど弱くないぞ…?」ということ。

試しに加湿器なし、サーキュレーターなしで冬を過ごしてみたところ、15℃を下回らなければ胞子葉は動いていたし、調子を崩すことなく元気に育っていった。

栽培はかなり難しいと言われる品種ですが、ただ大きくするだけなら難しさをそこまで感じませんでした。

もちろんもっとみずみずしく艶のある株を育てたいとかこだわりがあれば湿度高めたりといった工夫の余地は無限にあると思いますが、ただ枯らさずに大きくするというだけであればそこまでの気難しさは個人的にはあまり感じない品種です。

なので育てたい。でも難しいそう…と気負っている方にはぜひ育ててほしい品種です!

葉っぱが黒ずむ原因

ただ冬の寒い時期の水やりは注意です。

水は水道水をそのまま上げてしまうと一気に黒ずみが出て弱ります。

なので人がさわって冷たいと感じない程度、冷たいとぬるいの間くらいの温度で水やりをしました。

さらに水やり後に水滴が葉っぱに残っているとそこだけ冷えて、黒い斑点がそこら中にできるので、水滴は風で一気に飛ばすか軽くティッシュでちょんちょんと拭き取るかした方がいいですね。

虫はつきやすい!

また虫と共生しているという噂がありますが、たしかにカイガラムシなどが優先してマダガスカリエンセやリドレイを好んでつく気がします。

葉と葉が重なってちょうどよく虫の隠れ家になる部分は、こんな感じで茶色くなっていたら…

ひっくり返すと大量のカイガラムシがいることがあります。

↑こちらはマダガスカリエンセではないのですが、全く同じ症状、同じ場所についていたので参考までに。

ウィリンキーなどよりも隠れやすいからか?

おいしいからなのか?

虫を引き寄せているのか?

よく葉裏でカイガラムシが繁殖してたので、そこは明確に難しいポイントとしてカウントしてもいいんじゃないかと思います。

貯水葉は綺麗に巻いてくる

貯水葉はわりと素直に巻いてくれます。

リドレイと比べるとかなり素直で嬉しいです。笑

そこも難易度をあまり高く感じない部分でした。

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